三陽ミュージアムでは、現在「夏の夕涼みフェア」を開催しております。通常17時までの開館時間を19時まで延長し、終日無料でご入館いただけます(9月4日まで)。
 
 暑い日が続き、当館のある稲毛の海浜公園内の海やプールは大盛況です。駐車場が朝のうちにいっぱいになることもしばしばですので、お越しの際は公共交通機関をご利用いただくか、お車の場合は夕方以降のお越しをおすすめします。

 館内では植物企画展「食虫植物展」を開催中のほか、お子様向けにオリンピックにちなんだ「ブラジルの植物を探そう」というワークシートをお楽しみいただけますので、ぜひこの機会にお越しくださいませ。なお、両方とも17時までとなっております。

 夏を代表する「ヒマワリ」や「アサガオ」なども見ごろです。真夏でもたくさんの花であふれた三陽ミュージアムで、どうぞごゆっくりお過ごしください。

[前庭]
 160811_01
 ヒマワリが見ごろになってきました。現在150cmほど。「モネパレット」という、いろいろな花がミックスになった品種です。

 160811_02
 館内、屋上の展望デッキからだと、前庭花壇が一望できます。手前の花壇の模様もはっきりしてきました。



[植物企画展]
 アトリウムでは、8月14日まで食虫植物展を開催しています。専門家の育てた食虫植物を展示しており、販売もありますのでぜひこの機会にご覧ください。
 160811_03
 葉っぱが筒状になり、虫を捕える「サラセニア」の仲間。色も大きさも形もさまざまです。



 光庭・中庭では、ひきつづき「グリーンカーテン見本展」も開催しております。アサガオの花が開きはじめ、グリーンカーテンがまた少し華やかになりました。 
【西洋アサガオ “ジャーマンピンク”】 ヒルガオ科 イポメア属
 「ドイツ朝顔」の名前で流通する、西洋アサガオの品種です。白地にピンクのしぼり(細い縞)模様が特徴の花で、生育旺盛で育てやすい種類です。日本のアサガオとは違って葉に切れ込みが入らず、丸い形をしています。青花の品種もあります。花の径は7cmほどの大きさです。
 160811_04

【アサガオ “紅ちどり”】 ヒルガオ科 イポメア属
 ふつうのアサガオが上に向かう性質なのに対し、この品種はつるを垂らして楽しむことができます。葉は白い斑入りで切れ込みの入った形、花は紅色で外側に白く縁取りが入ります。花は径が5cm程度で小ぶりですが、全体に爽やかな印象です。
 160811_05

 160811_06
 中庭のグリーンカーテンで見られます。アサガオ類は朝のうちに見るときれいです。夕方以降には夕顔(ヨルガオ)の花も見られます。



[アトリウムフラワーガーデン]
 トロピカルパラダイスのテーマで、南国のリゾートのような花壇をお楽しみいただけます。
【ツルバキア “シルバーレース”】 ユリ科 ツルバキア属
 南アフリカのケープ地方などが原産の球根植物で、5月から8月ごろに開花します。この「シルバーレース」は、葉に白い斑が入る園芸品種で、紫色の星形の花がかわいらしいです。草丈は30cmほど。茎や葉を傷つけると、ニンニクのようなにおいがあります。
 160811_07
 写真の花はひとつですが、何輪かがまとまって咲くことが多いです。

 160811_08
 アトリウム入り口の花壇で見られます。


 ここからは熱戦の続くリオデジャネイロオリンピックにちなんで、ブラジル原産の植物たちをご紹介しましょう。
【ペペロミア カペラータ “バーガンディーリップル”】 コショウ科 ペペロミア属
 属名の「ペペロミア」は、「コショウに似た」という意味。実際、コショウ科の植物で、葉が美しいため観葉植物として流通している種類が多いです。この「バーガンディーリップル」は、濃赤の葉がとても美しい園芸品種で、現在アトリウム花壇のふちどりで存在感を放っています。
 160811_09
 白い花と葉の色のコントラストがまた美しいです。

【グズマニア】 パイナップル科 グズマニア属
 グズマニアはパイナップル科の植物で、原種は多くが熱帯雨林で着生して育ちます。苞の色がカラフルになる園芸品種が、日本でもおなじみです。今回のアトリウムでも、南国らしい花壇を演出するのに活躍しています。苞は花びらではなく葉の一部が変化したもののため、美しい色が長く楽しめるのが魅力です。
 160811_10

 160811_11
 アトリウムでは、コチョウランやアンスリウムをはじめ、さまざまな南国の花々や観葉植物が楽しめます。



[温室]
 温室からも、ブラジル出身の植物をご紹介しましょう。
【ツマベニアナナス】 パイナップル科 ネオレゲリア属
 長さ30~40cmになる葉の先端が、紅色になるのが名前の由来。パイナップル科の植物で、放射状に広がるロゼットの中央部に花をつけますが、筒の内側に埋まったような状態で咲き、花はあまり目立ちません。日本には明治末頃に渡来しました。
 160811_12
 花の中央部、かすかにつぼみが見えます。

 160811_13
 「ツマベニ(爪紅)」と名前にあるとおり、見事に先端だけが紅色です。

 160811_14
 温室2階、ランの花がある花壇で見られます。



[脇庭]
 脇庭では、3年目にしてようやく開いた、日本原産のクレマチスの仲間をご紹介します。
【ボタンヅル】 キンポウゲ科 センニンソウ属
 ボタンヅルは日本国内に自生する夏咲きの小型のクレマチスで、ひとつひとつの花の径は2cmほどと小さいですが、いくつもがまとまって咲きます。花の中央部からたくさんのおしべが伸び、繊細な印象です。日本の他に、朝鮮半島や中国にも分布があります。当館ではおととしに植えました。葉はよく伸びましたが、咲いたのは今年が初めてです。
 160811_15

 160811_16
 レストランの脇、脇庭のトレリス(柵)で見られます。



[ローズガーデン]
【ホスタ】 ユリ科 ギボウシ属
 ホスタ(ギボウシ)は、ユリ科の宿根草で、日本の山野に同じ仲間の「オオバギボウシ」「コバギボウシ」などが自生します。園芸品種には斑入りだったり、葉色が美しいものが多く、観葉植物として楽しめますが、夏に花が咲き、現在ローズガーデンではその花が見ごろになっています。白く下向きに咲く花が清楚で美しいです。斑入りの品種ですが、品種名は不明です。
 160811_17

 160811_18
 ボランティアルームの脇で見られます。

【ダリア “レッドシード”】 キク科 ダリア属
 赤い花で中央部が緑色。径は8cmほどと、花の大きさはそれほど大きくない種類のダリアですが、がくのような緑色の部分が長く伸び、とてもユニークです。こんもりと大きくなった株全体で見ると、とても丈が高くなり、150cmほどあります。
 160811_19

 160811_20
 ローズガーデンではダリアや、お盆の時期の花としてよく知られるミソハギなどの宿根草が元気に咲いています。