三陽ミュージアムでは、「ひまわりフェア」を開催中です。前庭のヒマワリ花壇では、2番花・3番花になり、大きさは小さくなってきましたが、まだまだ元気にヒマワリが咲いています。
 館内での植物企画展は、光庭で「グリーンカーテンにできるつる植物展」と、「トウガラシ展」を行っており、それぞれたくさんの種類が見られますので、ぜひお立ち寄りください。

 館内、アトリウムでは「南の島のヒーリングガーデン」のテーマで、観葉植物やトロピカルフラワーの花壇がご覧いただけます。温室や中庭も、色々な花が開いてにぎやかです。
 今回は、この時期に見どころがいっぱいの温室を中心に、見頃の花をご案内しましょう。



[温室]
【オウコチョウ】 マメ科 カエサルピニア属
 西インド諸島原産と言われるマメ科の植物で、蝶が飛ぶような花の形から、「オウコチョウ(黄胡蝶)」、または「オオゴチョウ(大胡蝶)」と呼ばれます。花の中央から長く飛び出す赤い雄しべが華やかな印象です。
 温室1階の、橋のあたりで見られます。
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 花が咲いているところに、名札がかけてあります。

【ハイビスカス “フラミンゴ”】 アオイ科 ヒビスクス属
 当館の温室にあるハイビスカスは、だいたい8月に入った頃からたくさん花をつけ始めます。この「フラミンゴ」は、雄しべなどが花弁に変化し、段になったような花をつける品種で、変わった姿から、このブログでも咲くたびにご紹介している品種です。面白い花の形を、ぜひ近くでご覧ください。
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【グロッバ ウィニティー】 ショウガ科 グロッバ属
 ショウガ科の多年草で、温室では去年に引き続き開花しました。葉はショウガに似ていますが、花は独特な形で、長く伸びた花序にピンク色の苞をつけます。飛び出した花の部分は、黄色で面白い形です。
 上でご紹介したハイビスカスと、通路を挟んで向かい側の花壇、柱の下のあたりで見られます。
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 ここまで、温室1階で見られる花々です。

【ゴクラクチョウカ】 バショウ科 ストレリチア属
 オレンジ色と青の花色が印象的で、その形を飛んでいる鳥に見立てた「ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)」は、アフリカ原産の植物です。ふつうは春~夏頃によく開花し、花だけでなく葉も観賞に向くところから、切り花でもよく用いられます。
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 階段を登ってすぐの場所や、2階のコチョウランのある花壇などで開花中です。

【ヘリコニア ロストラタ】 バショウ科 ヘリコニア属
 バショウ科の植物で、タテに長く連なった、黄色いふちどりのある赤い花が特徴です。赤い部分は「苞(ほう)」という葉が変化したもので、その下から飛び出した黄色い筒状の部分が実際の花です。学名の「ロストラタ」は「くちばし」の意味で鳥のくちばしに、英名では「Hanging Lobster Claw」、ロブスターのはさみに見立てられます。
 温室2階や、温室1階の外側(中庭)で見られます
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 ヘリコニアは写真の左奥にあります。

【サンタンカ】 アカネ科 イクソラ属
 サンタンカは中国、マレーシア原産の常緑低木で、花木として栽培されることの多い植物です。10cmほどの半球形の花序をつけます。江戸時代、琉球を経由して渡来し、古くは「三段花」と呼ばれました。
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 一つ一つの花は小さく、ラッパ状です。花弁の丸みがかわいいです。

【サンタンカ “スーパーキング”】 アカネ科 イクソラ属
 上のサンタンカのすぐお隣で見られますが、こちらは花びらの部分がとがって大きく、花色ははっきりした赤色の交配種です。サンタンカよりもやや広がって咲くため、花序の大きさもひとまわり大きく見えます。
 2階の橋の上から見られます。赤が鮮やかで、目を引きます。
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 2階の橋周辺で見られます。



[アトリウムフラワーガーデン]
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 小舟でたどり着いた南の島を探検するようなイメージの花壇になっています。
 館内は冷房が入り、夏の昼間でも涼しいですよ!

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 アトリウムの奥には多肉植物の街の花壇もあります。



[光庭]
[植物企画展]
 光庭では、「グリーンカーテンにできるつる植物展」と「トウガラシ展」を行っております。それぞれ鉢植えの花々がご覧いただけます。
【トウガラシ “プリティーパープル”】 ナス科 トウガラシ属
 直径1.5㎝ほどの真ん丸な実がかわいらしい、観賞用トウガラシです。葉の色は紫色、実もなり始めは紫色です。実は熟すにつれてオレンジ色、赤色へと変化します。
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 トウガラシ展の展示の様子です。赤く色づいた実はまだ少ないです。

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 つる植物展の展示も同じく光庭です。アサガオ類など、花が見られるものもあります。

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 グリーンカーテンは、中庭でも展示中です。こちらでも、花の咲いているものが見られます。
 
【トケイソウ “ピッコロッソ”】 トケイソウ科 トケイソウ属
 花と実の楽しめるタイプのトケイソウで、花は小さめですが白くかわいらしい花で、糸状になる副花冠(内側の花びら)は紫と白の縞模様です。花は午前中で閉じます。花後にできる実は赤く、径は4cmほどです。葉がやや細かいので、グリーンカーテンとして広い面積を覆うには生長に少し時間がかかりますが、花も実も楽しめる種類です。光庭でも鉢植えで展示していますが、今日は中庭のものがよく咲いていました。
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