三陽ミュージアムでは、現在フェア「ハロウィン&収穫祭」を開催中です。館内の花壇は週末、25日のイベント「ハロウィンナイト」に向けて、イルミネーションを設置し、どんどんきらびやかに変身中です。
 屋外では、前庭ではたくさんのサルビア類や、黄色やオレンジ色のコスモスなども見ごろになっており、ローズガーデンではバラの花が咲き始めました。
 秋になり、色々な花が見ごろになっているため、このブログでもご紹介するものを選ぶのに毎週迷ってしまいます。紹介しきれない花もたくさんありますので、お越しの際はぜひ、いろいろなお花を探しながら、館内や外の庭を散策してみてくださいね。

 植物企画展として、アトリウムでは11月3日まで「カボチャと秋の実展」を、また本日、10月22日より26日までは同じくアトリウムで「秋の多肉植物展」を、ベランダガーデンでは「コリウス展」を開催しております。

 それでは今週は、秋のバラが開きはじめたローズガーデンより、お花をご紹介していこうと思います。

[ローズガーデン]
【バラ “ザ・ダーク・レディ”】 バラ科 バラ属
 オールドローズの形と四季咲き性を併せ持つ、「イングリッシュローズ」のひとつで、魅力は濃いクリムゾン色の花です。花弁が多く豪華に咲いています。色別の花壇がある「バラの海」のコーナーで見られます。
 バラの秋の花は、春よりも花数が減る代わりに、花弁の数が増えて大きな花が咲くようになったり、香りがよく、また気温が低いので一つの花が長持ちする特徴があります。朝、開いたばかりの頃にいちばん香るので、香りを楽しみたい場合は午前中が良いです。
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 株によって開花にばらつきがありますが、咲いてる株ではいくつもの花が見られます。

【バラ “ジ・アレキサンドラローズ”】 バラ科 バラ属
 こちらもイングリッシュローズのひとつですが、一重咲きの品種です。株は大きくこんもりと茂り、枝先にたくさんの花をつけます。花弁の外側がピンクに色づいて、とてもかわいらしいです。作業などしていると、ガーデン内を歩いている方になかなか人気があります。
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 秋は、秋の花々との組み合わせも楽しめます。



[前庭]
 前庭では1年草の花壇では1年草のサルビアやベゴニア、千日紅やコスモスなどの花々が、宿根草の花壇では宿根サルビア類やクジャクアスターなどの秋咲きの花々が見ごろを迎えています。
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 噴水花壇の様子

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 花の門側の花壇では、黄色とオレンジのコスモスがまだまだ元気です。

【サルビア インボルクラータ】 シソ科 サルビア属
 メキシコ、中央アメリカが原産で、大型の宿根サルビアのひとつです。別名「ローズリーフセージ」ともいいます。花は鮮やかなピンク色で、下から咲きすすみます。まだ開いていない花は先端につぼみのように丸くつき、苞にくるまれています。花弁には細かい毛が密生して、やわらかい印象です。
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【パイナップルセージ】 シソ科 サルビア属
 前庭の他に脇庭やローズガーデンでも咲いている細い花の赤いサルビアが、この「パイナップルセージ」です。日本ではこの呼び名が浸透しているように思いますが、学名では「Salvia elegans(サルビア エレガンス)」といいます。メキシコ原産で、茎葉にパイナップルのような香りがあり、剪定しているときなどよく香りました。
 寒さにやや弱いので、寒地では保護が必要です。また、夏場暑い時期の乾燥にも弱い印象です。
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 写真の中だけでも、よく見ると5種類の宿根サルビア写っています。この時期は本当にサルビアだらけです。 


[アトリウムフラワーガーデン]
【ポットマム “ヘイズセレスト”】 キク科 キク属
 鉢植え用に品種改良されたキク、「ポットマム」のひとつで、花が枝先に丸く集まって咲きます。球状に集まって咲く花のひとつひとつは径が3~4cmほどで、たくさん集まっているとかなりボリュームがあり、花壇の中でも存在感があります。
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 館内入ってすぐの、家の玄関のようになった花壇は、中に入ることができ、人気の撮影スポットのひとつです。

【シーマニア】 イワタバコ科 グロキシニア属
 ペルーやボリビアなど、南米原産の植物で、緑色の葉のつけ根から、横向きの袋状の花を咲かせます。花は橙色で、細かい毛が生えています。秋から春にかけ、長い間開花します。シーマニアの名前は古い分類の頃の属名に由来します。水が好きな植物なので、栽培する場合は水切れに注意します。
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[植物企画展]
 アトリウムでは、植物企画展「かぼちゃと秋の実展」、また本日より「多肉植物展」を開催しております。
 「多肉植物展」の方は、また新しいブログ記事で詳しくご紹介します。
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 スロープの中庭側で、窓際では食べられる実(果樹類)やカボチャの実の展示をしています。

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 向かい側、スロープ側では、観賞用やドングリ類など、いろいろな木の実を展示しています。

 

[温室]
【バルボフィラム ロンギフロラム】 ラン科 バルボフィラム属
 バルボフィラム属は、1000種ほどからなるラン科最大の属で、ほとんど全世界の熱帯や温帯に広く生息する着生ランです。この「ロンギフロラム」は、熱帯アメリカ、マダガスカルからインドネシア、オセアニア諸島と分布域がとても広く、変異が多いと思われる種です。全草で20cmほどの丈で、花は細長く伸びた花茎の先にリング状に咲きます。
 温室2階、エアープランツのコーナーの左上で見られます。
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【チランジア アラウジェイ】 パイナップル科 チランジア属
 ブラジル原産のチランジアで、少しほっそりとした花の苞の部分は赤色、中から出る花は白です。茎が長く伸びるのも特徴で、、当館のものはU字型を描くように伸びています。葉は細長く、先のとがった形です。
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 チランジアは、他に「ストリクタ」という種類が咲いています。



[ベランダガーデン]
【コリウス “シアターベルベット”】 シソ科 コリウス属
 葉が細長くて大きく、株自体も大きく育つ品種のコリウスです。葉の色は深い濃赤色で、ところどころに赤い模様が入ったりするようです。品種名に「ベルベット」とあるように、葉の表面に細かい毛が密生して、ベルベットのような質感になります。
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 コリウスはボリュームが出てきて、色も鮮やかになり、とてもきれいです。