三陽ミュージアムでは、現在「コスモスまつり」を開催中です。前庭のコスモス花壇は、2000株ほどのコスモスが満開で、たくさんの花が見られます。今年はコスモスが開いてから、お天気に恵まれているので、とても状態が良いです。ぜひ、たくさんの皆様にご覧いただければと思います。
 140930_14


 館内、アトリウムでは、「ハーベストフェスティバル」のテーマで、カボチャの馬車やハロウィンの飾り付け、また収穫物と秋の花々の花壇がご覧いただけます。
 館内の光庭とベランダガーデンでは、それぞれ「コスモス展」と「コリウス展」を開催していますので、合わせてどうぞお楽しみください。
 
 それでは、今回はコスモス展とコリウス展から、見ごろの植物をご紹介しましょう。



[植物企画展]
[光庭]
 光庭では、「コスモス展」を開催中です。遅咲きの花も、徐々に咲き始めています。

【コスモス “レッドイリュージョン”】 キク科 コスモス属
 花びらの縁取りの部分が、赤色になり、花の内側に小さな花びらのつく「コラレット咲き」という咲き方のコスモスです。早咲きで中輪の品種で、株によって花色に濃淡の違いが出ることもあります。とても上品できれいな花です。
 140930_01

 140930_02
 品種や育て方なども、鉢のうしろのポスターで解説しています。



[ベランダガーデン]
【コリウス “ドクターウー”】 シソ科 コリウス属
 茶色ともピンク色ともつかない微妙な色合いの葉が、何ともいえない味わいのある品種です。他の品種では見られない独特な色で、寄せ植えにして他の植物と組み合わせても面白そうです。
 140930_03

 140930_04
 コリウスは大きく育つとボリュームが出て、とても見ごたえのある姿になります。 



[アトリウムフラワーガーデン]
【イワシャジン】 キキョウ科 アデノフォラ属
 日本の中部地方の岩石地に生え、30~40cmほどの草丈になります。細く長く伸びる茎は弓なりになり、垂れ下がるように長さ2cmほどの釣鐘型の花が咲きます。基本の花色は青紫色ですが、園芸品種の白花もあります。 とても和風な花ですが、お化けやカボチャの飾りとも不思議となじみます。
 140930_05

 140930_06

 140930_07
 アトリウム中央のカボチャの馬車には、収穫物がこぼれるように乗っています。

【コルチカム】 ユリ科 コルキクム属
 ヒガンバナが咲き終わり、例年入れ替わるように見ごろを迎えるのがこの「コルチカム」です。クロッカスを大型にしたような花を咲かせ、和名は「イヌサフラン」。交雑種を元にした園芸品種が多く、品種によって色が違ったり、八重咲きになったりします。
 140930_08

 140930_09
 アトリウム2階、温室の出入り口近くで、窓越しに見られます。



[温室]
【ヒメノウゼンカズラ】 ノウゼンカズラ科 テコマリア属
 南アフリカ原産のつる植物で、枝先にまとまって咲く紅橙色の花が美しいです。当館では、例年10月のはじめ頃に花が見ごろになっています。通常は温室内で育てますが、露地でも5月ごろに植え付けると秋に花が楽しめます。
 140930_10

 140930_11
 温室2階の、橋の脇で咲いています。



[丸花壇]
 建物の目の前、エントランスの一角にある丸花壇でも、花々がきれいに咲きそろっています。
【トウガラシ】 ナス科 トウガラシ属
 つやつやの黒い実はトウガラシらしくなく丸いので、よく名前を聞かれるのですが、これもまた観賞用のトウガラシの品種のひとつです。詳細な品種名は不明ですが、「ブラックパール」という品種にとてもよく似ています。実は1cmほどで、なりはじめは黒く、だんだん赤く色づきます。葉や茎は真っ黒、花は紫色です。
 140930_12

 140930_13
 丸花壇では、他にジニアやブルーサルビアが咲いています。



[前庭]
【サルビア マドレンシス “イエローマジェスティー”】 シソ科 サルビア属
 当館の敷地内では、たくさんの種類の宿根サルビアが見られますが、青や紫系の花の多いサルビアの中で、ひときわ目を引く花色なのがこの「イエローマジェスティー」です。原産地はメキシコで、苞や花の黄色がとても鮮やかです。本来、育つと2mほどになりますが、夏前に切り戻したので、見やすい位置で咲いています。
 140930_15

 140930_16
 他の宿根サルビア類も見頃となっています。



[脇庭ボーダーガーデン]
【ミズヒキ】 タデ科 
 ミズヒキは、日本各地の林縁などでふつうに見られる、草丈80cmほどになる植物です。秋に、長く伸びる花穂にまばらに小さな花をつけます。花は上が赤、下が白で、種になるころまでがくの赤い色が残ります。観賞用に庭植えにしたり、活け花の材料にしたりして、古くから親しまれてきました。
 タデ属、イヌタデ属、ミズヒキ属など、分類が文献によって違うため、今回は科名までのご紹介です。
 140930_18
 
 140930_17
 「ミズヒキ」の名前は、お祝いの品などにかける紅白の飾りひもの「水引」からきています。



[ローズガーデン]
【ユーパトリウム “チョコレート”】 キク科 ユーパトリウム属
 日本のフジバカマと同じ属の植物で、北アメリカの東側に分布します。この「チョコレート」は葉の色が名前のとおりチョコレート色をした品種で、花のない時期にはカラーリーフとして、白い花が咲くとまた変わった印象で楽しめます。春の芽が出たころからそのままにしておくと、150cmにもなるので、初夏の頃に切り戻しておくとこんもりとした、良い大きさに育ちます。
 140930_19

 140930_20
 ローズガーデンのところどころで咲いています。