三陽ミュージアムでは、現在「コスモスまつり」を開催中です。前庭のコスモス花壇はサルビアなど、ほかの秋の花々とともに見頃を迎えています。館内では、外の花壇とはまた一味違い、八重咲きや色違いなど、さまざまな種類のコスモスが見られる植物企画展「コスモス展」を開催中。このほかにも、館内ではアトリウム花壇がハロウィンの飾りつけでいっぱいになっており、植物企画展の「コリウス展」をベランダガーデンで開催しています。

秋らしく、にぎやかな展示の三陽ミュージアムで、どうぞ楽しくお過ごしください。


[植物企画展]
[光庭]
 光庭では「コスモス展」を開催しています。遅咲きの品種も、だんだん花芽が増えてきました。

【コスモス “ピコティ”】 キク科 コスモス属
 「ピコティ」とは、花の色の表現で、「ふちどり」になるもののこと。日本語では「覆輪(ふくりん)」ともいいます。名前のとおり、どの花もふちどりの部分に色がつき、とてもかわいらしいコスモスの品種です。ふちどりの太さや色が花によって違い、それもまた魅力になっています。

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[ベランダガーデン]
 2階のベランダガーデンでは、「コリウス展」を開催中。カラフルなコリウスがよく茂っています。

【コリウス “ムーンシェイカー”】 シソ科 コレウス属
 いろいろな色があるコリウスの中でも特徴的な色味の品種で、茎や葉の縁は赤色、葉は黄色が基調で、赤色の細かい模様が入ります。一株でも、他の種類と寄せ植えになっていても存在感があります。

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[アトリウムフラワーガーデン]
 アトリウムは、現在「ハーベストフェスティバル」のテーマで、秋の収穫祭や、ハロウィンをイメージした花壇を展示しています。

【シンフォリカルポス】 スイカズラ科 シンフォリカルポス属
 シンフォリカルポスの仲間は、主に北アメリカからメキシコにかけて分布する低木で、白い実のなる「セッコウボク」や、交配種が園芸用としてよく流通します。アトリウムのものは、薄紫色のなる交配種で、丸い実がまとまって実り、かわいらしいです。
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【ミツバハマゴウ “プルプレア”】 クマツヅラ科 ウィテクス属
 ミツバハマゴウは、アジアからオーストラリアにかけて分布する半耐寒性の常緑低木です。同じ属の「ニンジンボク」や「西洋ニンジンボク」と同じく、この種類も庭木に利用されます。花はとても小さく、枝先に円錐状にたくさん集まって咲きます。この「プルプレア」は、葉も茎も淡く紫色を帯びるのが特徴の園芸品種です。
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【ポットマム “ファインシリーズ”】 キク科 キク属
 アメリカで1950年代に品種改良された草丈の低いキクが「ポットマム」という名で販売され、現在でも同じように鉢植え菊の総称として、「ポットマム」という呼び名が使われています。園芸品種はたくさんあり、花の咲き方、大きさ、色などがさまざまです。
 この「ファインシリーズ」は、ひとつの茎からいくつか花をつけるスプレー咲きの品種で、径が4cmほどのやや大きめな花で、花びらが丸まり、ボリュームがあります。
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 かぼちゃの馬車の前は、収穫物とお花でいっぱいです。

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 このほかにも、アトリウム内はところどころにお化けや魔女の飾り付けが。



[前庭]
 前庭では秋の花々を使った花壇が見頃になっています。
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【サルビア レプタンス】 シソ科 サルビア属
 サルビアの仲間でも宿根性のある「宿根サルビア」のひとつで、花の色から「コバルトセージ」とも呼ばれます。茎、葉とも細く、風にそよぐ様子は爽やかです。芽が出てからそのまま育てていると、大変大きく育ちますが、当館では今年は7月の中ごろに一度切り戻しをしたところ、120cmほどの大きさで茂っています。
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[脇庭ボーダーガーデン] 
【セダム “ミスターグッドバッド”】 ベンケイソウ科 セダム属
 セダムの仲間は、北半球の各地に広く400種ほどが分布する大きなグループで、観賞用や緑化材料など、いろいろな用途で活躍する植物です。どの種類も星形の花を咲かせますが、現在脇庭で見られるセダムはいずれも宿根草として出回り、庭植えに向く種類です。
 この「ミスターグッドバッド」は、濃いピンク色の花が魅力的な品種です。花がぎっしりとまとまって咲き、その周り一面がピンク色になっています。
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【セダム  “フロスティーモーン”】 ベンケイソウ科 セダム属
 こちらも大きさは上の「ミスターグッドバッド」と同じ程度ですが、葉に斑の入る品種で、花の色は白。花の中心部だけピンク色になる、優しい色合いの品種です。
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 脇庭入り口付近、トレリスに沿いで見られます。



[ローズガーデン]
【サルビア アズレア】 シソ科 サルビア属
 宿根サルビアからもう一つ、ローズガーデンできれいに咲いている種類をご紹介します。この「アズレア」も、前庭で見ごろの「レプタンス」と同じく、宿根サルビアのひとつです。花の色は空色で、「スカイブルーセージ」の別名があります。とてもきれいな色の花ですが、切り戻しても茎が暴れやすく、株の形が崩れやすいのだけは玉にきずです。
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【シュウメイギク】 キンポウゲ科 アネモネ属 
 シュウメイギクは「キク」と名前につきますが、キクの仲間ではなく、「アネモネ」や「イチリンソウ」に近縁の、アネモネ属のひとつです。秋咲きの花の中でも、当館では人気のある花のひとつで、10月中ごろに見ごろになることが多いのですが、今年はもう花が見られ、例年に比べて咲きはじめが早いように感じます。
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 ローズガーデンの「バラの小径」の周辺で見られます。