三陽ミュージアムでは、現在「チューリップまつり」を開催中です。前庭にあるラベンダー花壇では200種4000本のチューリップが、光庭では150種をこえる鉢植えのチューリップが、それぞれお楽しみいただけます。
天候にもよりますが、今週いっぱい見頃が続くと思われます。ぜひ、いちばん美しい時期のチューリップをお楽しみください。
では、今週もチューリップ花壇より、見ごろの花をご紹介していこうと思います。
チューリップの他に、アイスランドポピーやその他春の花々が色鮮やかです!
[前庭]
【チューリップ “楊貴妃”】 ユリ科 チューリップ属
花びらの先がとがり、ユリのような形になる「ユリ咲き(L)」に分類されるチューリップで、花の色はごく淡いピンク色です。草丈は50cm程度で、大きさがよくそろいます。優美な花が美女の名前とよく合います。
【チューリップ “ブラックパーロット”】 ユリ科 チューリップ属
チューリップの分類のひとつ、パーロット咲き(P)のグループの花は、花びらがねじれ、オウム(パーロット)の羽のように見えることから名前つきました。色々な咲き方のチューリップの中でも、特に変わっています。この「ブラックパーロット」は、パーロット咲きのグループの中ではやや花弁が薄めで、花が小さい印象です。黒花で、花びらのふちが大きく切れ込み、とても個性的な姿をしています。
いっせいに咲いたチューリップ花壇は、端から眺めると、チューリップがカラフルなじゅうたんのようです。
[光庭]
[植物企画展]
館内、光庭でも植物企画展の「チューリップ展」を開催中です。たくさんのチューリップで彩られています。
たくさんのチューリップを一度に見比べられますよ!
【チューリップ “フレミングスプリンググリーン”】 ユリ科 チューリップ属
花びらの中央に緑色の筋が入る咲き方の、「ヴィリディフロラ(V)」に分類されます。花自体の色は、黄色に赤い模様が入り、全体に見てとても変わった姿をした品種です。
[アトリウムフラワーガーデン]
室内のアトリウム花壇は、来週にテーマが変わり、植え替えになるため、今回のデザインの花壇が見られるのも今週いっぱいとなりました。中央の花壇では大きなヤマボウシの木の新緑がうつくしいです。
【カンパニュラ ロンギステラ】 キキョウ科 カンパニュラ属
カンパニュラの仲間は、釣鐘型の花が特徴的で、北半球の温帯から亜寒帯にかけて250種ほどが分布します。日本に自生する「ホタルブクロ」も、このグループのひとつです。
この「ロンギステラ」種は、コーカサス地方原産の宿根草で、釣鐘型の青紫色の花を1株にたくさんつけます。草丈は60cmほどで、花壇の中では大きめですが、花に対して茎が細く、涼しげな印象です。
青やピンク、白でまとめられた爽やかな花壇。新緑も魅力です。
【ビレア “コーラルシーズ”】 ツツジ科 ツツジ属
ビレアは東南アジアなど、熱帯地方に分布するツツジの仲間で、華やかな大きな花が特徴です。「マレーシアシャクナゲ」の名前でも流通します。常緑低木で、花の径は5cm程度、この「コーラルシーズ」は、中央が黄色で外側がオレンジ色のやわらかな色味です。
アトリウムいちばん奥の花壇、クンシラン下で見られます。
アトリウムのベンチから見える花壇が、現在大変よく盛り上がっています。本来は中庭なのですが、今回はアトリウムの花としてひとつご紹介します。
【キンセンカ “冬知らず”】 キク科 キンセンカ属
キンセンカの「冬知らず」は、キンセンカ属の「アルウェンシス」種という、ヨーロッパ原産の小型の種類の園芸品種です。耐寒性が強く、茎が長く伸びて這う性質から、冬の寄せ植えや花壇によく使われますが、現在びっくりするほど大きな株に育っています。たくさん花をつけた姿はみごとです。花は径3cmほどと小さいですが、たくさんつき、株全体がオレンジ色に見えます。
[温室]
温室では、ヒスイカズラが開花中です。そろそろ、今年の開花シーズンのラストスパートという様子になってきました。
温室では、ランやハイビスカスなどの花々が通年見られます。
[キッチンガーデン]
現在、キッチンガーデンは夏野菜の植え付け準備で、土壌改良中です。野菜はあまり見られないのですが、見事に咲いた花木がありますのでご紹介します。
【ヒメリンゴ】 バラ科 マルス属
ヒメリンゴはリンゴと同じ、マルス属の植物で、春に咲く花と、その後になる実を観賞用として、庭木などによく利用します。秋に熟す実はリンゴを小型にしたような形で、赤く色づきます。食用にはあまり適しません。
当館の、エントランスから見える中庭と、キッチンガーデンにヒメリンゴの木がありますが、今年は驚くほどよく花をつけ、すばらしいです。お越しになった時には、ぜひ見ていってください。
[ベランダガーデン]
【セリンセ マヨール】 ムラサキ科 セリンセ属
「セリンセ マヨール」は、ヨーロッパ南部が原産の1年草です。葉や茎は、やや白っぽい色をしており、葉に、水を垂らしたような斑点があります。花は茎の先端に、そこだけ垂れ下がるように咲き、紫色です。こぼれ種なのか、次の年も春になると芽が出ることがあります。
ベランダガーデンの端で、花壇の中で見られます。半日陰も性に合っているようです。
[日時計花壇(前庭)]
【ハナビシソウ】 ケシ科 エスコルチア属
北アメリカ西部が原産の1年草または、短命な多年草で、別名「カリフォルニアポピー」。草丈は伸びると60cmほどで、葉が細かく切れ込みます。長く伸びた花茎の先に、径5cmほどの花をつけます。花は濃い黄色や橙色が基本ですが、クリーム色やピンク色になる品種、八重咲きになる品種などもあります。
日時計の花壇は、前庭の建物側にあります。
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