三陽ミュージアムでは、現在「おもしろ植物フェア」を開催中です。館内のアトリウムや光庭で、エアープランツ類、つる植物と、9月1日までは「変化アサガオ展」の展示を行っています。
 

 暑い夏も終わりに近づいているようで、ようやく涼しい日が増えてきました。前庭の花畑はコスモスに植えかわり、9月の上旬ごろから花が楽しめるようになると思います。
 夏休みの終わりに、三陽ミュージアムで過ごしませんか。皆様のお越しをお待ちしています。



[光庭]
[植物企画展]
 光庭では、植物企画展「グリーンカーテンにできるおもしろつる植物展」と、「変化アサガオ展」を開催しています。本日は、このうち「変化アサガオ展」の花をご紹介します。

【変化アサガオ】 ヒルガオ科 イポメア属
 変化アサガオ(へんかあさがお)は、アサガオのなかでも突然変異で花弁や葉の形がさまざまになる系統のもので、江戸時代に栽培が流行した、歴史のある園芸植物です。今回は、当館の講座で生徒さんが育てたものを中心に、とても変わった形の花や葉のアサガオをご鑑賞いただけます。
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 「車咲牡丹(くるまざきぼたん)」という系統の花です。葉の形も変わっています。

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 「渦葉」という、やや草丈が低く、葉が肉厚な系統の花です。花は写真では桃色に見えますが、茶色がかった色です。切れ込みの入らない、「丸咲(まるざき)」という咲き方です。


★ご注意★
アサガオは一日花で、朝に開き、午後にはしぼんでしまいます。ご覧になる場合は午前中をおすすめします。
当館の開館は9:30です。



[アトリウムフラワーガーデン]
【グロッバ】 ショウガ科 グロッバ属
 インド、東南アジアが原産の多年草で、いくつかの種類が花を観賞するために栽培されます。色のついた苞と、その中から小さな花がぴょんぴょんと飛び出した花が垂れ下がるようにつき、とてもユニークです。
 苞の色は、今回は桃と白があります。全体の草丈は60cm程度です。
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 苞の中から飛び出した花の拡大です。首をのばした鳥のような形で、面白いです。

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 入り口を入ってすぐ左の花壇で見られます。

【ゴールドシャワー】 シソ科 ペトラエオヴィテクス属
 マレーシア、タイが原産のつる性の多年草で、50cm以上の黄色の花穂が垂れ下がって次々に咲きます。黄色のがくの中から、クリーム色の花が咲きますが、花が終わっても黄色いがくが残るので、長い間観賞できます。
 栽培しやすい植物ですが、高温性なので、冬の間は室内に入れます。
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 こちらも、入り口すぐ左の花壇です。窓に近い場所にあります。



[温室]
【アーノッティアヌス】 アオイ科 ヒビスクス属
 ハワイのオアフ島が原産の、ハイビスカスの原種のひとつです。花弁は白く、外側が薄く桃色に色づきます。中央の雄しべや雌しべが集まった花柱は赤色で、基部に向かうにつれてやや薄い色になります。花は径が10cmほどあって大型で、とても美しいです。
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 温室1階奥の、中庭との出入り口付近で見られます。

【モンステラ】 サトイモ科 モンステラ属
 8月6日のブログ記事でも紹介しましたが、モンステラの花がとても見やすい場所で咲きましたので、再度ご紹介します。モンステラはアメリカの熱帯地域が原産のつる植物で、穴があいた大きな葉が特徴です。花も20cmほどあって大型で、今回観察したところ、花をつつむような苞の部分はかなり肉厚で、外側がすべすべで、内側には規則的な凹凸があり、もようのようになっています。
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 階段の途中、右側で咲いています。
 

 
[ベランダガーデン]
【ヤナギバルイラソウ】 キツネノマゴ科 リュエリア属
 メキシコ原産の多年草です。草丈が90cmほどになり、赤紫色の茎と「ヤナギバ(柳葉)」のなまえのように細長い葉が特徴です。葉の脇から細い花茎を伸ばし、紫色の、径が4cmほどの花をつけます。日当たりのよい場所では、11月ごろまで花をつけます。
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 ベランダガーデンの出入り口近くの花壇に咲いています。



[ふるさとの道]

 ふるさとの道でヒマワリの花が咲きました。この花は、宮城県の石巻市で2011年の東日本大震災のあと、津波で流されてきたと思われる種が育って開花した「ど根性ひまわり」の3世です。3粒まいた種のうち、1本だけ大きく育ちました。現在、みごとに咲いています。

【ヒマワリ】 キク科 ヘリアンサス属
 夏の花として有名なヒマワリは、主に北アメリカに分布する一年草です。太陽に向かって開くことから、学名のヘリアンサスは「太陽」と「花」の組み合わせで、日本でも別名「向日葵」といいます。花を観賞用にする以外に、種はそのまま食用にしたり、油をとるのに利用します。
 
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 太い茎と大きな花で、元気いっぱいに咲いています。



[脇庭ボーダーガーデン]
【ジンジャー】 ショウガ科 ヘディキウム属
 ジンジャーは、インドからマレーシアにかけてが原産の多年草です。日本には江戸時代に渡来しました。白い花がいくつかまとまってつき、一つ一つの大きさは径が5cmほどです。花は白で、基部が薄く黄色になります。
甘くさわやかな、とても良い香りがありますので、花と一緒にお楽しみください。
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 脇庭の建物側、レストランの壁沿いで見られます。