三陽ミュージアムでは、現在「おもしろ植物フェア」を開催中です。先週からの植物企画展、「トウガラシ展」では、展示しているトウガラシで赤く色づきはじめたものも多く、果実が緑色から赤くなる、色の変化もお楽しみいただけます。また、「グリーンカーテンにできるおもしろつる植物展」も、同じ光庭で展示しています。アサガオやルコウソウなどの花も咲いていますので、ぜひお立ち寄りください。

 それでは、今回は夏の花々が元気に咲いている温室から、見頃の花をご紹介します。


[温室]
【ハイビスカス “ピンクバタフライ”】 アオイ科 ヒビスクス属
 温室にあるハイビスカスの中でも特にかわいらしい、ピンク色の花が咲く種類です。園芸種のハイビスカスの中では、やや花びらが細い印象があります。花の径は10cmほどで、花の内側が濃く、外側が薄い色です。
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【フウリンブッソウゲ】 アオイ科 ヒビスクス属
 こちらも夏に元気になるハイビスカスのひとつで、アフリカ大陸東側の、インド洋に浮かぶ島が原産といわれています。下向きの花から長く伸びる花柱(雄しべとめしべの集まったもの)が特徴で、本当に風鈴のようです。
 本種が交配の親になってつくられた園芸品種がたくさんありますが、上で紹介した「ピンクバタフライ」も、血を引いていると考えられている品種のひとつです。
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【ヘリコニア ロストラータ】 バショウ科 ヘリコニア属
 ペルー、ハワイに分布します。バナナと同じバショウ科の大型多年草で、葉の高さは3mになります。花を垂れ下がるようにつけ、苞の部分が赤色、縁取りのように黄色と緑色の色が入り、色鮮やかです。花はその中から出ますが、黄色であまり目立ちません。自生地ではハチドリという鳥に、花粉を運んでもらっているそうです。
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 温室2階、窓側にあるものが見やすいです(1階でも見られます)。



[アトリウムフラワーガーデン]
【コルディリネ “アイチアカ”】 リュウゼツラン科 コルディリネ属
 コルディリネは、園芸上では「ドラセナ」と呼ばれることのある観葉植物です。「“アイチアカ(愛知赤)”」のもとになった「コルディリネ テルミナリス」は、和名が「センネンボク」といい、中国南部からオーストラリアまで、広い地域に分布する種類の植物です。アトリウムの花壇でも大きく、目を引く赤色の葉です。
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 ほかの観葉植物も色鮮やかです。

【ノアサガオ “オーシャンブルー”】 ヒルガオ科 イポメア属
 ノアサガオは、園芸品種が「宿根朝顔」「琉球朝顔」などの名前でも流通するアサガオの仲間です。原種は、国内では伊豆七島や紀伊半島、四国、九州の南岸以南に分布します。この「オーシャンブルー」は、ノアサガオの突然変異種といわれます(花が大きい)。種はあまり作りませんが、性質は強健で、茎の途中からも根を出してどんどん繁茂します。葉は丸く、アサガオのような切れ込みは入りません。
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 アトリウムの中庭側、緑のカーテンに仕立ててある植物です。中庭側から見ると、花が見えます。



[光庭]
[植物企画展]
 植物企画展は、アトリウムから出られる光庭で、「トウガラシ展」と「グリーンカーテンにできるおもしろつる植物展」を開催中です。前回に続き今回も、「トウガラシ展」の方から2つ紹介します。

【トウガラシ “カレーチリ”】 ナス科 トウガラシ属
 インドのトウガラシで、下向きの8cmほどの細長い実をたくさんつけます。実にはつやがあり、美しいです。天日で簡単に乾燥できるのも特徴のひとつです。辛さを確かめるために試食したところ、ピリッとしたはっきりした辛みの後に、舌がしびれる感覚があとあとまで残るトウガラシでした。
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【かぐらなんばん】 ナス科 トウガラシ属
 一見ごつごつとしたピーマンのような見た目のトウガラシで、青い実を収穫して食用にします。新潟県山古志村(現在は長岡市)の伝統野菜です。きりっとした爽やかな辛みがあり、揚げびたしや天ぷらなどでそのまま食べるほか、味噌に混ぜてとうがらしみそにしてもおいしいです。「なんばん」というのはトウガラシのことで、神楽のお面に似ているトウガラシ、という意味の名だそうです。
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[中庭]
【アシダンセラ ムリエラ】 アヤメ科 アシダンセラ属
 アヤメ科の球根植物です。エチオピアが原産の、「アシダンセラ ビコロル」の変種とされます。草丈は80cm、花は6㎝ほどの大きさです。ラッパ型の花で、付け根は筒状、先のほうで6枚の花びらが開きます。花は白で、中心部に暗褐色のもようが入ります。すっと伸びた葉も合わせ、涼しげな姿です。美しい花ですが寒さに弱く、球根での冬越しに15度ほどの温度が必要です。
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【ペンタス】 アカネ科 ペンタス属
 ペンタスは、正式な学名は「ペンタス ランケオラタ」といい、熱帯アフリカからアラビア半島南部が原産の多年草で、原産地では低木になることもあります。日本では夏植え1年草としてよく流通します。夏の暑さに強く、花壇でも鉢植えでも秋まで長い間花を楽しめるので、おすすめの植物です。花は茎の先端に、星形の花が半球形に集まって咲きます。赤、白、桃などの花色があります。
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 ひとつひとつの花の径は2㎝程度です。

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 小さな花がたくさんついている形状は、チョウに好まれます。花に来ている茶色い虫は、セセリチョウのなかまです。

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 中庭の公園側の花壇は、赤い色でまとまっています。



[前庭]
【オミナエシ】 オミナエシ科 オミナエシ属
 前庭では、秋の七草のひとつでもあるオミナエシの花が見ごろを迎えています。オミナエシは日本国内や東アジア一帯に分布する多年草で、前庭のものは草丈が2mほどになっています。長く伸びて枝分かれした花茎の先に、とても小さな黄色い花が集まって咲きます。花には独特のにおいがあります。
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 毎日残暑が厳しいですが、とても元気です。

【ルリマツリ】 イソマツ科 プルンバーゴ属
 属名の「プルンバーゴ」または間違いと思われる「プルンパーゴ」の名前で流通する本種ですが、今回は和名のほうでご紹介します。夏咲きの低木で、草丈は150cmほどになりますが、前庭で見られるものは上には伸びず、60cmほどの高さに収まっています。花色は淡い青紫色で、いくつかの花が集まって半球状に咲きます。花は秋まで楽しめます。葉色も明るく、全体的に涼しい印象です。
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