三陽ミュージアムでは、現在「ラベンダーフェア」を開催中です。前庭のラベンダー花壇では花が咲きすすみ、全体が薄紫色に色づいて、吹き抜ける風に香りが混じります。このほか、アジサイ「アナベル」やロシアンセージなどの宿根草、クレオメの花壇も見ごろになっています。
 館内アトリウムでは、観葉植物と流木を使い、南国のリゾートを連想するような花壇がご覧いただけます。また同じく館内アトリウムで、植物企画展「ベゴニア展」(6月23日まで)を、光庭でこちらも植物企画展の「香りを楽しむハーブ展」を開催しております。
 
 梅雨でなかなかお天気の日が少ないですが、花々が元気に咲く季節です。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

 なお、6月23日と30日の日曜にはラベンダーを使った体験教室など、イベントの予定がございます。詳しくはお問い合わせいただくか、当館のホームページをご覧ください。



[前庭]
【ラベンダー “グロッソ”】 シソ科 ラバンドゥラ属
 当館前庭にあるラベンダーは、主に5つほどあるラベンダーの系統の中で「ラバンジン」というグループに分類される、フランスで生まれた交配種です。花茎が長く伸びるタイプのラベンダーで、香りも強いので、「ラベンダースティック」などのクラフトに向きます。比較的、高温に強いタイプの品種です。
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 ラベンダー花壇の様子です。少しずつ咲く性質から「●分咲き」という言い方が難しいのですが、現在見ごろを迎えています。

 
【サルビア ファリナセア】 シソ科 サルビア属
 サルビア属の仲間はとても多くあり、「ブルーサルビア」の名前で、夏花壇用によく売られているこの植物も、サルビア属のひとつです。青花や白花があり、涼しげな色が魅力です。原産地では多年草で、条件が合えば次の年も出てきます。当館前庭の宿根草園にも、目立ちませんが毎年出てくるものがあります。
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 夏の一年草花壇は、ブルーサルビアとマリーゴールドが主役です。

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 館内、屋上の展望デッキからは前庭が一望できます。この時期は宿根草類やラベンダーもきれいです。



[アトリウムフラワーガーデン]
【エンゼルストランペット】 ナス科 ダツラ属
 和名は「キダチチョウセンアサガオ」といい、ペルー原産の低木です。「ダチュラ」「ダツラ」など、属名でも呼ばれます。「エンゼルストランペット」(天使のラッパ)は英名で、花の形に由来します。ラッパ型の花は大きく、長さ15cm以上あります。垂直に下がって咲き、大株になると一度にたくさんの花をつけるのでみごとです。
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【ナンヨウサクラ】 トウダイグサ科 ヤトロファ属
 キューバ原産の熱帯植物で、学名を「ヤトロファ インテゲリマ」といいます。房状に咲く花が美しい種類です。花の径は2.5cmほどで、5~8個がまとまって咲きます。花の色はローズレッドです。日本には1965年に渡来しました。
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 中央の花壇は、噴水の水音が涼しいです。ごゆっくりお過ごしください。


[植物企画展]
 アトリウムでは、6月23日まで、「千葉ベゴニア会」の協力で「ベゴニア展」を開催しております。愛好家の方が育てた木立性ベゴニアなど、たくさんの種類、いろいろな大きさのベゴニアがご覧いただけます。
 21日(金)から23日(日)までは、販売もありますので、ぜひお立ち寄りください。

【ベゴニア センパフローレンス “ロト”】 シュウカイドウ科 ベゴニア属
 「ベゴニア センパフローレンス」は、「四季咲きベゴニア」とも呼ばれる、ベゴニアの交配種です。ブラジル原産の「ククラタ」種と、その近縁種との交配から生まれたとされ、交配の歴史は古いです。
 今回の「ロト」は、内側が白、外側に向かって薄く桃色に色づく優美な花で、とても大きな花です。
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 アトリウムで寄せ植えに使っているものと花の大きさを比べると、こんなに違います。

【ベゴニア “ディアレストマエ”】 シュウカイドウ科 ベゴニア属
 茎が立ち上がる木立性ベゴニアのひとつで、株元から数本の茎が伸びる「叢生(そうせい)型」と呼ばれるタイプのものです。花茎が赤、花は白で花弁が細く、優しい印象の小花です。去年の展示の際、販売した中では、いちばん人気があったということです。展示のものは草丈80cmほどです。
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 中庭側(スロープの下)の展示スペース


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 光庭側、窓際の展示スペース


[光庭]
[植物企画展]
 アトリウムから出入りできる光庭では、引き続き「香りを楽しむハーブ展」を開催中です。鉢植えのハーブ類には、直接触れて香りを楽しむことができます。
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 光庭では、アジサイも元気に咲いています。



[中庭]
【マルバデイゴ】 マメ科 エリスリナ属
 三陽ミュージアムの中庭で、この時期から秋にかけて赤い花を咲かせる樹木が、この「マルバデイゴ(デイコ)」です。ブラジルからアルゼンチンにかけて分布するアメリカデイゴの園芸品種で、日本国内では関東以西の暖地で栽培されます。三陽ミュージアムのものは、6月、8月、10月の年3回開花します。
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【グレヴィレア ゴーディーショーディー】 ヤマモガシ科 グレヴィレア属
 グレヴィレアはヤマモガシ科の植物で、約250種ある仲間のうち大部分がオーストラリアの原産です。本種もオーストラリアが原産で、2つの原種からの自然交雑種です。ほふく性がある低木で、地面を這って広がります。花はブラシ型、面白い形をしています。
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 グレヴィレアは池の脇、アトリウム側のヤシの根元で見られます。



[ローズガーデン]
 現在ローズガーデンでは、バラの2番花やユリ、ダリアなど大型の宿根草が楽しめます。

【バラ “クロード・モネ”】 バラ科 バラ属
 桃色とクリーム色のマーブル模様が独特なバラで、花によっての色の違いも楽しめます。ローズガーデンの「バラの美術館」のコーナーで咲いています。
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【アカンサス】 キツネノマゴ科 アカンサス属
 アカンサスのなかまは、地中海沿岸や熱帯アジア、熱帯アフリカなどに50種ほどが分布します。葉の形が美しく、古くから西洋建築の飾り物や、絵画のアカンサス模様のモデルになりました。大きな株に育ち、草丈も高く1mをこえるので、庭の中でもかなりの存在感になります。
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