三陽ミュージアムでは、本日より「ラベンダーフェア」が始まりました。前庭のラベンダー花壇は、花穂がたくさん上がって、薄く紫色に色づいています。咲き具合は3分咲きから5分咲きほど。株によって、開花の具合が違います。6月の後半、23日と30日には、当館のラベンダーを使った体験教室などのイベントも予定しています。
 
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 ラベンダー畑の様子です。花はこれから咲きそろいます。

 館内、アトリウムはがらりと模様替えをして、本日より「観葉植物と流木のトロピカルガーデン」というテーマの花壇になりました。南国のリゾートや、熱帯雨林を思わせるような花壇が見られます。

 皆様のお越しをお待ちしております。


[アトリウムフラワーガーデン]
【クルクマ “パールチューリップ”】 ショウガ科 クルクマ属
 クルクマは、熱帯アジアを中心に約50種が分布する大型の多年草です。同じ属の仲間に、古くから栽培される薬用植物の「ウコン」があります。矮性で草丈30㎝くらいのものから、1mをこえる高性の種類まで、いろいろな園芸品種があります。今回は、50cmほどの丈の、白花と赤花の品種が見られます。
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 ヒカゲヘゴと流木が入り、ジャングルのような印象の花壇になりました。

【カスミソウ】 ナデシコ科 ギプソフィラ属
 カスミソウは、ヨーロッパやアジアに広く分布する植物です。種類によって一年草、多年草、低木になるものなど、いろいろな種類があります。花茎が伸びる品種は、切り花にも良く使います。今回、アトリウムに入っているものは、「ムラリス」種の園芸品種だと思われます。草丈20cm程度、花の径が1cmほどと、かなり小さいです。
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 アトリウムの奥の花壇は、ジューンブライド(結婚式)をイメージし、白い花壇になりました。
 上のカスミソウは、ハンギングの鉢に使われています。


[光庭]
 光庭では、植物企画展「香りを楽しむハーブ展」を開催し、60鉢ほどのハーブを展示中です。それぞれ違いのある、ハーブの香りをお楽しみください。
【ヒペリカム カリキヌム】 オトギリソウ科 ヒペリカム属
 ブルガリア、トルコに分布する低木です。長く豪華な雄しべの、黄色い花が特徴です。先週ご紹介した実を見る種類に比べて花がかなり大きく、花の径は5cmほどあります。花茎を伸ばして地面に広がるので、世界中でグラウンドカバーとして使われる種類です。
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[植物企画展]
【ジンジャーミント】 シソ科 ハッカ属
 名前の通り、ジンジャー(ショウガ)に似た、とても爽やかな香りのあるミントです。赤紫色の茎が特徴です。今回の展示では、葉に直接触れることができます。ミントは葉の裏に香りの成分が集まっていますので、優しくさわってみてください。他のミントと香りを比べるのも楽しいですよ。
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[中庭]
【カシワバアジサイ “ハーモニー”】 ユキノシタ科 アジサイ属
 カシワバアジサイは、北アメリカが原産のアジサイの一種です。日本のアジサイが半球形なのに対して、円錐のような、長く伸びた花をつけます。この「ハーモニー」という品種は、花の部分がすべて装飾花になる品種で、花がもこもことしています。一般的なカシワバアジサイをご存知の方でも、あまり目にすることのない品種だと思います。
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[温室]
 温室では、紹介する花以外にも、アリストロキアやハイビスカス、ヒスイカズラ、睡蓮などの花が見られます。 
【チランジア “ブラキカウロス”】 パイナップル科 チランジア属
 温室にあるチランジア(エアープランツ)の仲間は、このブログでもたびたびご紹介していますが、今回また新しく花が咲いた種類があります。この 「ブラキカウロス」種は、メキシコ南部から中央アメリカに分布する種類で、葉によく似た苞の部分が赤くなるのが特徴です。花は紫色です。

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 エアープランツコーナーの右下にあります。


[キッチンガーデン]
 キッチンガーデンではトマトやナスなど夏野菜類、バジル、マリーゴールドなどが元気に育っています。
【ミニトマト “トスカーナバイオレット”】 ナス科 ナス属
 実が紫色になるタイプのミニトマトで、現在花と小さい実がついています。花は小さく径2㎝程度、よく見ると花茎の部分はかなり毛深いです。下に植わっているバジルは害虫をよけるなどの効果がある、トマトと相性の良い植物で、「コンパニオンプランツ」と呼ばれます。
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[前庭]
【ニューサイラン】 ユリ科 フォルミウム属
 ニュージーランド原産の植物で、原産地では古くから葉から繊維をとって織物や漁網にしたり、根から湿布剤作ったり、花から蜜をとったりした非常に有用な植物です。主に葉を見る種類の植物で、小型のもの、斑入りのものなど、園芸品種もたくさんあります。前庭のものは銅葉の品種です。現在花が咲いていて、草丈は2mほど、花茎は3mほどあります。
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【ハイドランジア “アナベル”】 ユキノシタ科 アジサイ属
 以前、5月28日のブログでアトリウムの花として「ピンクのアナベル」をご紹介しましたが、前庭の花壇で、白花の「アナベル」が現在見ごろです。北アメリカ原産のアジサイで、春に花芽ができるので、冬に短く刈り込んでも花をつけるという特徴があります。真っ白な花は、梅雨空にもよく似合います。
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【ロシアンセージ】 シソ科 ペロフスキア属
 アフガニスタン、パキスタン、ヒマラヤ西部などに分布し、実はロシアともセージ(サルビアの仲間)ともあまり関係のない植物です。葉や茎が銀色で美しく、藤色の花も広がってついて爽やかです。全草に強い香りがあります。
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 アナベルとロシアンセージは、この時期の前庭で特に目立つ植物です。


[ローズガーデン]
 ローズガーデンでは、大型のダリアやユリが、バラの2番花とともに見ごろになっています。とても華やかできれいな時期です。ご来館の際は、ぜひお立ち寄りください!
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