三陽ミュージアムでは、現在フェア「花のひなまつり」を開催中です。アトリウムのところどころに、ひな飾りや写真撮影スポットなどの体験コーナーがあり、ひなまつりをお楽しみいただける空間となっています。

 だんだん気候も春になってきて、外の庭でも少しずつ季節の花が咲き始めています。どんな花が咲いているか、探しながらお散歩したりするのも楽しいですよ!ぜひ、当館で春を探してみてください。

 それでは今回は、屋外の花々から見頃の花をご紹介しましょう。



[前庭]
 前庭にある芝生広場からは、咲き始めた桜がお楽しみいただけます。

【カワヅザクラ】 バラ科 サクラ属
 早咲きで濃いピンク色の花が特徴の桜で、伊豆半島にある河津町が原産といわれています。当館でも、毎年春早くから花を咲かせ、楽しませてくれる花木です。
 木によって開花がちがいますが、先日の温かさで、この木は一気に開花しました。現在3分咲きほど。これからが本番です。
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 前庭の一番バス通り寄りで、柵越しに楽しめます。



[ふるさとの道]
【シナマンサク】 マンサク科 マンサク属
 中国が原産で、黄色い花が咲く花木です。近縁の「マンサク」は日本にも自生し、春いちばんに咲き始めるため、名前は「まず咲く」から来ているという説もあるそうです。花弁は細く、花の径は2cmほど。何個かがまとまって咲きます。庭木や公園樹にもよく使われます。日本のマンサクは葉が落ちますが、シナマンサクは枯葉が残ったまま花を咲かせるのが特徴です。
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[脇庭]
 レストラン脇から、ローズガーデンへのびる園路沿いの花壇です。
【クリスマスローズ】 キンポウゲ科 ヘレボルス属
 早春から花壇で花を咲かせます。以前は緑色やくすんだ色の花が多かったのですが、品種改良が進んで、花の色はより鮮やかに、また半八重や八重咲きなどの種類が登場し、バリエーションが増えました。交配種のクリスマスローズは性質も強健で、あまり日の当たらない花壇でもたくさん花をつけてくれます。
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 脇庭で今たくさん咲いているのは、一重咲きの白い花です。

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 日陰ですが、たくさんの花が見られます。


[アトリウムフラワーガーデン]
 それでは、館内の花もご紹介しましょう。アトリウムは引き続き雪だるまでいっぱいの庭をお楽しみいただけます。花壇には、季節を先取りした春の花がいっぱいです。
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 チューリップ、サイネリア、プリムラなどが現在の主役です。

【ムスカリ】 ユリ科 ムスカリ属
 同じアトリウム内で行っている植物企画展「早春の香りの植物展」でも展示しています。ムスカリの学名はムスク(麝香:じゃこう)に由来し、種類によっては香りが楽しめます。屋外に植えるとチューリップなどと同じく、4月頃に咲きます。
 アトリウムの花壇のものは空色の花で20cmほどの草丈ですが、品種によって10cm程度のものから、30cmほどになるものがあります。青、紫、白などの色が多いですが、黄色花の品種や、羽毛のような珍しい咲き方の品種もあります。
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[植物企画展]
 アトリウムの中庭側で、「早春の香りの鉢花展」を開催しています。香りをお試しいただいての人気投票も行っていますので、ぜひご参加ください。
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 今のところフリージアが一番人気です。


 館内では、おひなさまの展示も行っています。着物の部分を花で作っているおひなさまは、当館のオリジナルです。ぜひおこの機会にご覧ください!
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[中庭]
【ハイカンツバキ】 ツバキ科 ツバキ属
 「カンツバキ」は中部地方から西で古くから栽培されたサザンカの「獅子頭」という品種につけられた別名でしたが、現在ではそこからできた多くの園芸品種の総称として使われる名前です。八重咲きの花が特徴で、もともとは横に広がる性質のものだったようですが現在ではそれを「ハイカンツバキ」、立ち上がるものを「タチカンツバキ」と区別して呼ぶことが多いようです。中庭では、冬のはじめに咲き始め、現在もかわいい花が見られます。
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【オステオスペルマム】 キク科 オステオスペルマム属
 南アフリカが原産で、日本で出回るものは常緑の多年生のものを交配してできた園芸品種が多いです。当館でも、中庭のものは植えたのが去年で、何度か切り戻しなどの管理をして育ててきました。現在、花が見頃をむかえています。
 中庭のものは赤紫や白っぽい花が多いですが、近年では近縁の「ディモルフォセカ」と交配した、花が黄色や橙になる園芸品種も登場しています。
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 手前で咲いているのがハイカンツバキ、奥でオステオスペルマムが花盛りです。    
 
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 中庭からは、温室内のヒスイカズラがよく見えます。つぼみが大きく膨らんで、色も見えてきた房がいくつかあります。開花まであとちょっとです。



[温室]
 ハイビスカス、コチョウラン、アンスリウムなど、いろいろな花が見られます。ヒスイカズラやオオベニゴウカンなどはこの時期だけのお楽しみです。
【テンニンカ】 フトモモ科 テンニンカ属
 東南アジア原産の低木で、株全体を綿毛が覆うのが特徴です。花は桃色の5弁花で、径は3cmほど雄しべがよく目立ちます。ころんと丸いつぼみもかわいらしいです。
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 温室2階、写真では左の植込みの中にあります。