また、館内温室では、何とも言えない青い色をしたつる植物、ヒスイカズラの花が見ごろです。
屋外の花壇では、今週末にもカワヅザクラが見ごろになりそうです。噴水花壇が、春の草花類に植え替えがありました。
一足早く春らんまんな館内に加え、屋外もどんどん春らしくなります。たくさんの皆様のお越しをお待ちしております。
前庭の様子です。写真右奥、カワヅザクラの花の色がよく見えるようになってきました。
[アトリウムフラワーガーデン]
【ミツバツツジ】 ツツジ科 ツツジ属
ミツバツツジは、東北地方から近畿地方にかけて、本州に分布する落葉低木です、枝の先に、葉よりもはやく花をつけます。花は多いと3つほどまとまって咲き、径が3~4cmです。アトリウム中央の花壇でよく咲いています。
【エニシダ】 マメ科 エニシダ属
エニシダはマメ科の低木です。全体で70種ほどのグループで、ヨーロッパに多く分布し、ヨーロッパではよく庭木に使い、昔はほうきの材料に使ったそうです。黄色い花が咲く種類が多く、今回アトリウムで見られるものも黄色の花です。
その他にもいろいろな種類の花が咲いていて、にぎやかです。
【ベルセミア カペンシス】 ユリ科 ベルセミア属
南アフリカに分布する球根植物で、属名は、ドイツの植物学者の名前にちなみます。幅広の光沢のある葉の中央部から花を伸ばし、花序(花の集まり)は15cmほどになります。花は下向きに咲きく筒状の花で、少し変わった姿をしています。
【エレモフィラ ニベア】 ハマジンチョウ科 エレモフィラ属
エレモフィラは、オーストラリアに分布する植物で、この「ニベア」種は低木になる種類です。成長すると、高さ・幅ともに1.5mほどの大きさの株になります。3cmほどの長さの細長の葉を含め、全体に毛が密生し、やわらかい印象です。銀葉の美しいカラーリーフとして、よく見かけるようになりました。自生環境が乾燥しているので、過湿に弱いです。長さ1cmほどの花はラベンダー色で、枝先に集まって咲きます。
入り口を入ってすぐ左側の花壇で見られます。
[植物企画展]
アトリウムの中庭側の窓際でスイセン展を開催しております。今年の寒さで開花が遅れたスイセンですが、ようやくいくつもの種類が見られるようになりました。
【スイセン “オブダム”】 ヒガンバナ科 スイセン属
副花冠(内側の花びら)や、雄しべが花弁になる、「八重咲きスイセン」というグループに含まれるスイセンです。色は白ですが、咲き方がとても豪華で、印象的な花です。
[温室]
【ピタンガ】 フトモモ科 ユージェーニア属
ピタンガはフトモモ科の果樹で、南アメリカが原産です。現在とても小さい白い花をつけていますが、花のあとに赤い実がなります。果実は直径2.5cmほどで、食用になります。花は径が1cmほど。ほかのフトモモ科の花と同じように、花の中央部から飛び出すたくさんの雄しべが特徴的です。
温室1階のいちばん奥、鉢植えが見られます。
【リカステ “アボウ ファースト スプリング”】 ラン科 リカステ属
リカステは約25種がメキシコからペルー、ボリビアに分布するランのグループのひとつで、萼片や唇弁が3裂する特徴があります。「アボウ ファースト スプリング」は、萼片は白く、基部が薄く桃色に色づき、内側の唇弁は濃い桃色の品種です。鉢植えでの展示で、温室2階で見られます。
[ベランダガーデン]
【宿根チェイランサス】 アブラナ科 エリシマム属
チェイランサスと名前がありますが、近縁の別属、エリシマム属の植物で、宿根チェイランサスとして出回っている植物は、学名「Erysimum linifolium」という、ポルトガル原産の多年草です。花の色がさまざまなものや、葉に斑が入るものなど、園芸品種がたくさんあります。低温にも耐え、当館のベランダガーデンのものは毎年元気に花を咲かせています。花の径は1cmほどで、小さな花です。
写真中央、アーチの足元で見られます。
[キッチンガーデン]
【チンゲンサイ】 アブラナ科 アブラナ属
チンゲンサイはアブラナ科の野菜で、中華料理などによく利用します。キッチンガーデンでは収穫することなくそのまま展示していますが、秋ごろに植えた株で、ようやく花が咲き始めました。葉の形に丸みがあり、かわいらしいです。花はやや花弁が細長い印象です。
他の菜の花類もよく咲いています。
[前庭]
前庭では、宿根草園で球根植物類や早咲きの宿根草などが少しずつ咲き始めています。
【イエイオン “ロルフフィドラー”】 ユリ科 イフェイオン属
イエイオンはメキシコからアルゼンチンにかけて分布する球根植物で、和名は「ハナニラ」といい、そちらの名前も良く知られています。和名は、葉を切るとネギに似たような臭いがあることにちなみます。学名では「Ipheion uniflorum」といい、「イフェイオン」の方が正しいように思いますが、イエイオンという名で呼ぶことが多いです。
この「ロルフフィドラー」は、丈が5cmほどの、矮性の品種で、花色はやや濃い青です。
白いビオラの手前にあります。小さい花ですが、かわいいのでぜひ探してみてください。
【ラナンキュラス フィカリア】 キンポウゲ科 ラナンキュラス属
ヨーロッパから西アジア、北アフリカにかけて分布する多年草で、草丈は低く10cmに満たない程度で、這って横に広がる性質があります。日本では、「ヒメリュウキンカ」という名前で山野草としても流通します。花は径2cmほど、光沢のある花びらが特徴的です。葉はやや肉厚な印象で、丸みを帯びた形で濃い緑色、斑のようなもようが入ります。
他の花々よりちょっと早く、たくさんの花をつけています。