花の美術館では、現在「菜の花フェア」を開催中です。今年は寒いせいか開花が少し遅いのですが、先週の見ごろの花のブログでもご紹介した「寒咲きハナナ」の花畑は、だんだん黄色い色が増えてきています。
館内、アトリウムでは「モネの庭と作品に学ぶ」というテーマで、春の花々が花壇をにぎやかに彩っています。一足早い春が楽しめる花の美術館で、どうぞごゆっくりお過ごしください。
[アトリウムフラワーガーデン]
【サイネリア “セネッティ ブルーバイカラー”】 キク科 ペリカリス属
サイネリアは冬から春にかけてよく鉢花が流通する植物で、本来は多年草ですが、1年草として扱うことが多いです。本来は「シネラリア」という名前ですが、サイネリアの名前のほうが、現在は一般的かもしれません。
耐寒性がそれほど強くないため、室内か、屋外の場合は雪や霜のあたらない軒下などで管理します。
【チューリップ】 ユリ科 チューリップ属
チューリップは中央アジアやアフリカ北部に分布する球根植物で、現在一般的に流通しているものは、16世紀にトルコからヨーロッパに導入されたものが元になっています。たくさんの園芸品種があり、主に咲き方によって分類されています。屋外では、4月ごろが開花期です。
【アスタルテア】 フトモモ科 アスタルテア属
オーストラリア原産の常緑低木で、ピンク色の小さな花をたくさんつけます。葉は針葉樹のようにとがった小さな葉で、繊細な印象があります。アトリウムでは、中央大きな花壇の右端のあたりで見られます。
【ユキヤナギ】 バラ科 シモツケ属
中国原産といわれますが、西日本に自生があります。高さが2mほどになる落葉低木で、白い花がしだれる枝の一面につく様子は美しく、公園や庭園用によく利用されます。本来は4月ごろに咲きますが、暖かい館内で開き始めました。
中央の花壇は花でいっぱいです。
【シクラメン “パール”】 サクラソウ科 シクラメン属
館内入り口にある花壇のシクラメンです。全体がふんわりとした淡いピンク色で、とても可愛らしい花です。
[温室]
【グリーンネックレス】 キク科 セネシオ属
グリーンネックレスはミドリノスズ(緑の鈴)という名前でも呼ばれる観葉植物で、玉になった多肉質の葉が垂れ下がる、ユニークな姿をしています。観葉植物ですが、現在温室で花が見られます。1cmほどの小さな花です。
温室1階奥の、アーチ中段に下がっている鉢です。
【グァバ】 フトモモ科 バンジロウ属
熱帯アメリカ原産で、世界各地で栽培される果物です。きわめて強健な性質で、耐塩性もあります。日本でも鹿児島以南で栽培されます。実は食べられる部分が多く、生食、ジュースの他、ゼリーやジャムなどに加工して利用します。温室では、大きく育った実が見られます。
階段左側の果樹コーナーにあります。
[キッチンガーデン]
【カリフラワー】 アブラナ科 アブラナ属
カリフラワーはブロッコリーと同じ系統の植物です。つぼみの部分が、野菜として利用されます。原産は地中海東部沿岸で、今日のような姿になったのは19世紀になってからだそうです。 低温にあたることでつぼみをつける性質があり、涼しい気候を好みます。
キッチンガーデンでは、ブロッコリーの花なども見られます。
[ローズガーデン]
【クリスマスローズ】 キンポウゲ科 ヘレボルス属
クリスマスローズはヨーロッパの地中海沿岸から西アジアにかけて分布する多年草です。早咲きの原種がヨーロッパではクリスマスの時期に開花することから、この名前で呼ばれます。品種改良が盛んで、花の色や咲き方が色々です。今、花の見られるものはローズガーデンにあるこの株だけです。雪にも負けずに元気に咲いています。低いところで下向きに咲くので、花を見るのが大変です。
【レモンタイム】 シソ科 ティムス属
レモンタイムはシソ科の多年草で、ハーブのタイムの中でレモンに似た香りのある品種です。ハーブティーやポプリ、お菓子の香りづけなどに使えます。斑入りの方は「シルバーレモンタイム」と呼ばれる種類で、霜にあたると写真のように赤みがかった色になり、とても美しいです。性質が強く、挿木でふやせます。
ローズガーデンの花壇のふちどりに使っています。